ニドムクラシックコース(北海道苫小牧市)
ゴルフ場の基本情報 | |
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住所 | 〒059-1365 北海道苫小牧市字植苗430番地 |
Webサイト | https://www.nidomcc.jp/ |
電話番号 | 0144-55-5111 |
コースタイプ | 林間 |
ゴルフ場の難易度 | 中級者以上 |
フェアウェイの向こうに広がる世界

北の秋風と、空港からすぐの別世界
季節は9月の終わり。 快晴の空の下、思いのほか穏やかな気候に包まれました。 東京とほとんど変わらない気温で、もっと肌寒いかと思っていた私は少し驚きましたが、澄んだ空気と柔らかな風が心地よく、まさに北海道の秋を満喫できるベストシーズンでした。

新千歳空港から予約していたクラブバスに乗り込み、わずか15〜20分ほどで到着。 アクセスの良さは、ニドムクラシックコースの大きな魅力のひとつです。 旅行や出張のついでに立ち寄るにも便利で、「空港からすぐ別世界」という言葉がぴったり。

木の温もりを感じるクラブハウスは、広々としたフロントと石造りの暖炉が印象的で、北欧のロッジを思わせるような上質な落ち着きが漂っています。
「ニドム」はアイヌ語で“豊かな森”。名は体を表す――そう思わせる静けさと深い緑に囲まれた素晴らしいゴルフ場です。



北海道の自然に抱かれる2日間のラウンド
今回は2日間の滞在で、1日目は「イコロ・ピリカコース」、2日目は「ニスパコース」をプレー。 どちらも北海道らしい雄大なスケールで、緑豊かな森と清流に囲まれ、まるで大自然の中に溶け込んでいくような感覚を味わえます。 丁寧に手入れされた芝と、緑の中に点在するバンカーやクリークのコントラストが美しく、プレーしながら何度も深呼吸したくなるほどの解放感です。

ただし、美しさに見惚れているとスコアを崩してしまうかもしれません。 フェアウェイは広く感じられますが、ホールごとの距離が長く、特に女性ゴルファーにとってはセカンドショットの精度が重要です。 緩やかなアンジュレーションや戦略的に配置された池・クリークが巧みにプレッシャーを与えてきます。 「美しいけれど、簡単ではない」――まさにニドムクラシックらしい、戦略的なコース設計です。





名物ホール「ピリカの誘惑」で試される勇気
イコロ・ピリカコースの名物ホール、その名も「ピリカの誘惑」。打ち下ろしのティーショットの先にはクリークが流れ、どうしても一瞬ためらってしまう難所です。
ティーグラウンドからは高い打ち下ろしになっており、真下にはクリークが流れています。 このホールでは、まずそのクリークを一打で越えなければなりません。 途中で刻むことはできず、どんなに慎重派でも“越えるしかない”という覚悟が求められます。

もし坂の途中でボールが止まってしまったり、クリークに落ちてしまったりすると、後続組の視線もあり、少し気恥ずかしい瞬間。
クリークを越えた先には、ドライバーで打ち直すことができる再スタート用のエリアが設けられていますが、そこからはすでに3打目扱いになります。
私も挑戦しましたが、惜しくもボールは坂の途中で止まり、思わず苦笑い。 それでも、あの瞬間の緊張感と、打球が青空に吸い込まれていく爽快さは今も忘れられません。 勇気を出して挑む価値のある、まさに“ピリカの誘惑”という名にふさわしい名ホールです。

さらにこのホールでは、3つの小さな川島(フェアウェイを横切る小川)を越えていくため、コースマネジメントがカギになります。 初めて挑戦する方には少しプレッシャーかもしれません。
この日も来場者が多く、スタッフの合図で順番にティーショットを放つ様子は、まるでトーナメントのような緊張感と高揚感に包まれていました。

キツネが見守る森のコース
ニドムクラシックのもう一つの魅力は、豊かな自然との共存です。 ラウンド中、コースのあちこちでリスやキツネの姿を見かけます。 あるホールでは、ティーグラウンド近くで日向ぼっこをするキツネが。 人をまったく怖がらず、まるでこの地の主のようにゆったりと過ごしていました。
また、ホールとホールの間には小川が流れ、段々に落ちる滝の音が耳に心地よく響きます。 自然と調和したこのコースは、プレーそのものが癒しの時間になります。



北海道の味覚を楽しむ、贅沢なひととき
通常、北海道のゴルフ場はスループレーが多いですが、この日は混雑のため昼休憩が入り、最大で1時間40分の待ち時間に。 けれど、その時間さえ贅沢に感じるほど、食事の魅力が豊富です。

プレー前には和朝食をいただきました。 新鮮なお刺身に焼き魚、小鉢やお椀など、朝から丁寧に整えられた御膳スタイル。 中でも、私の大好物のウニが添えられていて、思わず笑顔に。 野菜ジュースや牛乳もあり、栄養バランスもばっちりでした。

お昼は、北海道名物の「ザンギ」とビールを。 そして目を奪われたのが、グリーンを模した可愛らしいデザート。 抹茶パウダーをかけたバニラアイスの上に、真っ白なモナカの“ゴルフボール”が乗り、その中には上品なこしあん。 見た目の愛らしさと味のバランスの良さに、思わず「これは食べるしかない!」と即注文。 見た目も味も、心がほっとする北海道らしいおもてなしでした。



おわりに
ニドムクラシックコースは、ただのゴルフ場ではなく、「自然」「戦略」「癒し」のすべてが融合した特別な場所。 広大な森と清流に囲まれたフェアウェイを歩いていると、プレーの緊張とともに、心が静かに整っていく感覚を味わえます。 スコアだけにとらわれず、自然や空気、人との会話を楽しみながら、 “自分を解き放つ時間”を過ごしたい―― そんな方にこそ、ぜひ訪れてほしいコースです。
施設及び訪れた印象
旅ゴルフとの相性
旅ゴルフでの充実度 | 新千歳空港から15〜20分で非日常、森と清流に癒やされアクセス良く移動疲れ少ないゴルフ場です。 リゾート内での宿泊も楽しめ、夕食にはクラブハウスで絶品のジンギスカンが味わえます。 |
手ぶらでゴルフ | レンタルクラブ:有り レンタルシューズ:有り |
スループレー | 有り(基本的に北海道はスループレー) |
ドレスコード | 一般的ゴルフマナーに遵守(帽子及びジャケットの着用の規制無し) 詳しくはこちら |
交通
公共交通機関の場合 | 新千歳空港(クラブバス有り) |
車の場合 | 新千歳空港から高速経由で約15分 新千歳空港から国道経由で約20分 |
クラブバス | 有り 区間:新千歳空港ークラブハウス 発着時間等要確認:(総合予約センター) 0144-55-1888 |
クラブ内の施設
レストラン | 朝食 :6:00〜 10:00 グランドメニュー :10:00〜営業終了 夕食: 17:00~20:30(ラストオーダー 20:00) ニドムジンギスカン:10:00~20:30 |
お風呂 | 有り |
ロッカールーム | 有り |
練習場
有無 | 有り |
コース
カート | 自走式(フェアウェイに乗り入れ可能、コースコンディション不良時は乗入れ不可) |
その他 | 北海道は基本スループレーが、混雑時には休憩を挟むことがあります。 |
※施設等の情報は変更になる場合がありますので、最新情報はゴルフ場サイトでご確認ください。